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始動 〜つよくなるために〜
日本人初の女性宇宙飛行士 向井千秋さんを乗せたスペースシャトルが打ち上げられ、ニューヨーク市場で史上初めて1ドルが100円を割り込み、広島市において首都圏以外では初めてとなるアジア大会が開催された1994年・・・。世間知らずの私はJCと出会い、そして、その一員となることで素晴らしい仲間と出会い、様々な経験を積み、自分自身の成長を実感しています。今、私はJayceeであることを誇りに思います。
ところで、みなさんは他人のことを考えるゆとりを持っているでしょうか。例えば集合写真を見るとき、だれもがまず自分を探してしまいますが、そこに写っている全員を一人ひとり確認するゆとりがあるでしょうか。他人のことを自分のことのように大切に思えたら、自分(Jaycee)はもっと周りから愛され、必要とされる存在になるでしょう。そして、一人ひとりが自らを取
り巻く様々な環境に関心を寄せれば、地域は、日本は、さらに世界は良くなると思いませんか。
誇りある「まちづくり」
昭和の時代を振り返ると、経済は持続的に成長し、人口も継続的に増加することを前提とした「国土の均衡ある発展」がテーマとして掲げられる中「地域の発展」とはヒト・モノ・カネが一極に集中した中央主権体制の下で中央へ働きかけ、中央の資金をより多く我が地域に引っ張ってくることが主な課題とされる傾向にありました。これに対し、平成の時代は「地域の発展」への視点、切り口は、潮目が大きく変わりつつある現状を踏まえたものでなければなりません。小泉内閣が「骨太の方針2002」により示した「三位一体の改革」は、税源移譲額、補助金削減額のバランスといった様々な問題はあるものの、地方分権・地方自立に向かっての一里塚とも呼ぶべき構造改革としてスタートを切りました。また、2006年には「まちづくり三法」が見直され、改正都市計画法と改正中心市街地活性化法が成立しました。これは大規模商業施設や公共施設の郊外開発に一定の歯止めをかけ、中心市街地に都市・商業機能を集積して機能させる「コンパクトシティ」の実現を目指すものであり、少子高齢化による人口減少時代の到来と公共財政部門の縮小を背景に考えられた構想です。ここでわがまち三原を振り返ってみると決して楽観視できるものではありません。今後の市街地の賑わいの創出だけでなく、人口減、高齢化社会の進展、近隣自治体(地域)との地域間競争などの様々な課題が待ち構えています。しかし、かつてのように「いつか国が何とかしてくれる」という他力本願的な発想では、いつまでたっても課題解決のスタートラインにさえ立てないのではないでしょうか。地方分権、地方自立へと舵を切った今こそ、自分たちの将来は自分たちで考え、知恵を出し、行動を起こすことが重要であることを今一度認識し、今後さらに進展する地域主権社会に向けJCとして積極的に貢献してゆく自覚を持つ必要があります。
そこで、誇りある「まちづくり」に活かせる我がまち三原のオリジナリティとしての条件とは何なのでしょう。伝統あるやっさ祭りや戦国武将の小早川隆景などの歴史的条件を挙げる人もいるでしょう。また、筆影山や久井の岩海、白竜湖、温暖少雨の気候などの自然条件を挙げる人もいるでしょう。あるいは、広島空港、JR在来線、JR新幹線、山陽自動車道、高速バス路線、三原港など全国の主要都市へ短時間で移動できる日本の交差点ともいえる交通アクセスの利便性も条件のひとつではないでしょうか。ところが、これらの要素をそれぞれ単独で発信しても、その力はわずかなものです。オリジナリティを考える上でそれぞれの要素を有効に活用するためには「協働」という考え方が重要になります。我々が三原のまちづくりについて独創的な素晴らしい設計を提案してゆく際にも、この「協働」の捉え方が重要であり、各種団体の持つ特長や機能を活かして「協働」してゆくことも重要な責務であると考えます。そして、協働を企画・発信するためには、三原を「住んでよし、訪れてよし」のまちにしたいというつよい意志と誇りをもって取り組んでゆきます。
JCから市民へ発信する「ひとづくり」と教育
みなさんは子どもの頃「大きくなったらどんな大人になりたい?」と聞かれたとき「大きくなったらお父さん、お母さんのようになりたい」と答えていなかったでしょうか。「どうしてあの子はボランティアをしているのだろう?何があの子をそうさせるのだろう?」とある人から訊かれたとき、私は何も答えられませんでした。後々よく考えてみると、親や自分の周り(地域)の大人がボランティア活動をすることが当たり前のように感じていた子どもは躊躇うことなく参加するのだろうな、と思った経験があります。そうです、子どもは親の背中を見て育ち、そして地域の大人の背中を見て育つのです。
企業において人材は財産といった観念から「人財」と表現することもありますが、これは地域社会においても同様ではないでしょうか。地域にとっても人は「財産」であり、とくに子どもは「磨くほどに輝く宝」といった存在だと思います。かつては「向こう三軒両隣」や「隣組」等の言葉が表すように、地域の絆は家族同様に密接で深いものであり、地域のみんなで子どもたちを育んでゆく連帯感が自然に感じられ、さらに、親同士の信頼と安心が満ち溢れるコミュニティが形成されていました。しかし「地域が共に子どもを育む」という概念が当たり前でなくなりつつあるのも事実です。最近ではメディアを通じて「子が親を殺め、親が子を殺める」といったニュースに触れることが増えたように思います。家族とは、人が生活していく上で一番小さく、一番大切で、一番深い結びつきをもつ絆であるにもかかわらず、そんな家族という繋がりにも現代社会の有り様が映し出されていることを見逃してはなりません。
これまで我々はJC活動の一環としてPTCA運動を継続的に推進し、家庭(P)、学校(T)に地域(C)を加えた三者が連携して「子どもたちの成長」を見守ってゆく地域の連帯感の醸成に取り組んできましたが、教育の原点は家庭であり、家族こそが子どもにとって最も「心の拠り所」であることを忘れてはなりません。その上で、地域の大人が我が子のように地域の子どもにかかわりを持つことが、我々の目指す「地域の共育力が充実した社会」となるのではないでしょうか。そこで、地域の人々と連携し、家族愛(家族の絆から湧き出てくる愛情)を育む過程において、家族愛からスタートする「子どもを育む」とゆう意識の高まりが感じられる地域社会の醸成を目指してゆきたいと思います。
「つよいJayceeづくり」と「会員拡大」は三原青年会議所の力の源
今、私たちは縁があって三原青年会議所に集っています。入会したきっかけや仕事も環境も異なるJayceeが、様々な困難に直面しながらもそれを乗り越え続け、活動を継続できた理由は何なのでしょう。JCに集う仲間が好きだから、JCを通じて行う活動に誇りを感じているから、その活動によって自分自身が人間的に成長してゆく過程を肌で感じることができるからなど、様々な理由があると思いますが、ひとつ言えることは、我々はJCの活動に自身の可能性や存在価値を肌で感じているからではないでしょうか。JCとは、人を磨く「ひとづくり」の団体であると私は確信します。
しかし、JCを取り巻く社会環境の変遷に視点を移すと「地域に貢献し、自己形成をするために必然的にJCに入会する」時代から、様々な個性的で魅力ある団体がある中で「JCへの入会は必然ではなく、選択肢の一つ」という時代に移り変わりつつあります。そんな時代だからこそ、今まで以上にJCの存在意義として「JCだからこそできること」が求められているのではないでしょうか。
さらに追及すると、JC活動に対する社会的評価は我々Jayceeに対する評価そのものです。幾ら崇高な理念の下、方向性を定め、一生懸命活動し自己評価、自己満足できたとしても、結果的に周りへの価値を波及できない活動、いわゆる「事業をするための事業」「研修をするための研修」では何の意味もありません。本年度も引き続いて地域の方にJCの行う運動・活動をより理解していただくため、三原青年会議所新聞「やっさもっさ」や様々なメディア媒体を通して情報を発信します。また、積極的に公開例会や公開セミナーを行い「自分たちのまちは自分たちでつくる」といった市民意識変革運動を展開し、市民に求められる、親しみある三原JCを目指してまいります。
近年の三原青年会議所では、会員の減少に伴ってJC活動に対して経済的にも精神的にも余裕が無くなり負担を感じているメンバーもいるように思われます。自信に満ち溢れたかっこいい指導者・青年経済人に「成長」することが、我々をJCに送り出す会社から求められることであるにも拘らず、会社に多くの「負担」を持ち帰っている現状も会員の減少に繋がっているのではないでしょうか。したがって、今一番に取り組まなければならないことは、我々が人を引きつける魅力的なJayceeとなり、会員拡大を成し遂げることだと考えます。その実現のため必要なことは、まず青年経済人として自らの会社を隆盛させてゆくことも必要です。自らの会社の隆盛なしに継続してJC活動に取り組むことは不可能であり、それがJC活動の裏付けとなっていることは言うまでもありません。
未来創造
2006年度日本青年会議所会頭 池田佳隆氏が著者である『誇り高き国 日本』の前文で「この国に生まれて本当に良かった」すべての子どもたちが心からそう思える、市民の笑顔溢れる美しき日本を創るために。全国の同士とともに、受け継がれてきたこの国の素晴らしさを伝えねばならない・・・といった文章があります。我々JCは「明るい豊かなまちづくり」を基本理念に掲げ日々活動しています。その基本理念の通り、まず、子どもたちが、さらにその子孫が大人になったときに「この三原で生まれて良かった」「この地域で育って良かった」と心から言えるように、我々JCの力でこの地域をより良くしてゆかなければならないと感じます。今の時代だけを考えるのではなく、これまで先輩諸兄が先を見据えたビジョンを掲げ様々な活動を行ってきた志も感じつつ「明るい豊かなまちづくり」に向け、誇りを持って始動します。
そして2008年12月から施行された公益法人制度改革に伴う新制度がスタートします。公益法人制度改革への対応により組織進化の一助とし、公益法人としての意義を調査・研究してまいります。
最後になりましたが、数多くの先輩方が47年もの永きにわたり築き上げてこられました歴史と伝統ある(社)三原青年会議所第48代理事長として、精一杯精進、努力してまいる所存です。先輩諸兄並びに会員皆様の暖かいご理解とご支援を賜りますよう心よりお願い申し上げます。
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