三原と瀬戸田の航路

町と街との交流は、どれ位容易にそしてどれ位の時間でその場所に行くことができるかにかかっています。現在の三原と瀬戸田を結ぶものは、しまなみ海道と高速船およびフェリーです。昨今の財政事情から瀬戸田−三原架橋は当面、現実が厳しくなっていることからこれからは既存のものをいかに有効に活用してゆくかが重要となります。そこで今回三原と瀬戸田の航路を持つ三原観光汽船 山本勝美社長に現況と課題についてお伺いしました。

質問
三原と瀬戸田を結ぶ船便の現況について簡単に教えていただけませんか?
返答
現在、高速船については三社体制、フェリーについては一社体制で運行しています。
しかし、しまなみ海道の利用料や今治航路の高速艇とは今後も目を離せない状況です。
質問
運航ダイヤについてはどうでしょうか?
返答
高速船の通勤通学ラッシュの運航間隔が密になっていて利用者には不便をかけている状態です。また終便については高速船が20:35、フェリーが20:00です。
質問
終便をもっと遅い時間にするということは可能でしょうか?
返答
採算ラインを超えればもちろん可能です。ただ、社員の勤務形態や乗客の利用状況を考慮しなければなりません。
質問
経営基盤を磐石にするため優先株を発行する考えはありませんか?例えば、自治体にその優先株を引き受けてもらって、その代わり優待パスなどを発行してもらい、利用率を向上させ、なおかつ市民、町民の利便性も向上させるという考えです。今まで通り経営権も確保され、自治体も継続的な支出をすることなく、橋を造ったときの償還と比べものにならないくらい安価な投資で交通基盤の整備が実現できると思うわけです。採算ラインを明確にするためにもフェリーと高速船の分社化も視野に入るものかもしれませんが?
返答
経営判断は、スピードと継続性によるところが多いと思いますが、自治体が参加することで、それが機能しなくなることが憂慮されます。自治体には将来を見据えたビジョンが必要です。それらの点も同時に検討されなければなりません。

 来年には是非終便を22:00頃まで延長していただき、私たちも文化と芸術のある瀬戸田に出向いて行くようにしたいものです。橋でなくても密接な交流関係を築くことができるはずです。(社)三原青年会議所は、これからもより一層瀬戸田町との関係を深めてゆきたいと考えています。その架け橋として航路が大変重要になってきています。増便の検討をしていただきたいものです。