社団法人 三原青年会議所新聞(対外広報誌)

No.227(発行回数)ハ1996.7.20



発行/(社)三原青年会議所
編集/広報委員会
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「こんにちは」があったから友だちになれたねん

辻野ナオミさんに聞く ひとに優しいまち

辻野ナオミさんプロフィール
フィリピンネグロス島生まれ
1987年ネグロス教育里親運動・宝塚会(略称NEHA・TAKARAZUKA-KAI)を設立以来、その会長として、ネグロス島救援活動を続けている。その活動はNHKでも紹介され、現在ラジオ大阪で毎週土曜日「ナオミのタガログの愛」という番組を担当、またYMCAのタガログ語の講師としても活躍中。

 6月19日、(社)三原青年会議所の例会にネグロス教育里親運動に取り組んでいる辻野ナオミさんをお招きして講演いただきました。演題は「肝っ玉かあちゃんの国際協力」。
 今年、グローバルスタディ委員会(砂内一伸委員長)は実際の生活の中で地球市民として行動してゆくことの大切さを少しでも提案できればと事業を展開しています。辻野さんの講演から報告いたします。


宝塚の肝っ玉かあちゃん

 兵庫県宝塚市でネグロス教育里親運動の普及に力を注いでいる辻野ナオミさんをご存知でしょうか? 1983年日本人ビジネスマンと結婚し、フィリピン中部のネグロス島から来日。しかし、故郷はその翌年から島の主要産業である砂糖の相場が大暴落し、政情不安も加わって、不況のどん底に。南の楽園だった故郷はまたたく間に極貧のスラムの島となってしまったのです。
 「今、社会を変えるのは時間がかかります。でもウチは今、ひとりでも多くの子どもを助けたかったんや。」無いもの尽くしの故郷を救うのは教育しかないと、地域の人たちと一緒に教育里親運動を始めたのが8年前。細々と始まった活動でしたが、ナオミさんは持ち前の陽気な性格で周囲の人々をぐんぐん引きつけ、今やこの運動は1200人もの里親をもつ大きな組織となったのです。

お年寄りは優しいねん

 年間1万2千円で一人の子どもが学校に行けるというこの運動のユニークさは、単にモノを援助することではなく文通や対面ツアーによる里子と里親の心と心のふれあい・きずなに重点をおいているところです。
 「日本に来たときね、不思議に思ったんや。近所の人と擦れ違っても知らん顔。電車の中で目が合っても目を避けるね。でも、ウチは“こんにちは”しか知らん、擦れ違う人皆んなに“こんにちは”言うねん。せやかて近所の人に挨拶するの当たり前やろ。バスの中で近所のお婆ちゃんに“こんにちは”言うたんや。そんならお婆ちゃん、ビックリして。あんた、日本語上手やなあて。お婆ちゃんの友だちにも、“ヒリピー(フィリピン人)のナオミさん”やいうてみんなに紹介してくれて。あん時知っとん“こんにちは”だけやったけど、お年寄り皆んなウチを可愛がってくれたよ。」
 敬虔なキリスト教徒でもあるナオミさんは、愛は自分の中に置いておくものではなく、愛はみんなに配るものだと強調します。愛を自分だけに納めておくのは利己主義なのだと。言葉も習慣も何もかも違う日本に来て、愛を配れるナオミさんは宝塚では知らない人はいないくらいの人気者です。
 ナオミさんの「こんにちは」は、相手への「思いやり」の大切さを教えてくれます。日本人の里親たちは、里子との心の交流をとおしてこの「思いやり」を学んでいるのです。




対面ツアーで里子と交流を深める日本人里親






愛はみんなに配るもの

 「日本に来て驚いたことは、ゴミが多いこと。フィリピンのお金に直してみると高いものばっかり。もったいないね。」
 日本は物質的に豊かになりゴミの捨て場所にも困るほどです。しかし、その代償に大切なものを失ってしまったのではないでしょうか。
 「あ〜。もう、時間になっちゃったよ。まだまだ、喋りたいけど、これだけは皆さんに聞いてもらいたいです。“

No man can live alone. Love your neighbors.”(人は決して一人で生きてゆけません。だから、みんな仲良くして下さい。)」
 この言葉をどうお感じになりますか。自分たちのことで手一杯なのに、他国のことどころではないと思っていませんか。しかし、他人事と思った瞬間から、私たちは隣の人にも挨拶が出来ない人間関係になっているのです。ボランティア活動に参加することによって、人は「愛を配る」ということが習慣になるようです。この習慣化こそが「ひとに優しく」なれる近道ではないでしょうか。


 梅雨も終わり、夏本番。暑い夏といえば、一昨年の異常渇水を思い出す。水の大切さを今一度考えたい。◆私達の幼少時代を育くんでくれたふるさとの自然は本当に豊かだった。それが現在では、緑の山は松食い虫や酸性雨の影響で無残な枯山になりつつある。また大規模開発で切り開かれた山は、自然のもつ保水力を弱め、豪雨になれば洪水、雨が少ないと川が干上がる原因になっている。利便性の追求で、見かけは豊かになった気がするが、自然は我々に警告を発している。自然環境と調和のとれた開発は本当に難しい。◆最近、まちの動きに無関心な人が増えているように思える。まちづくりの主役は、私達市民のひとりひとり。責任転嫁をする傍観者にならず自らの価値観を確立し、社会に参加し貢献する真の市民になる必要がある。◆先達から引き継いだ素晴らしいふるさとと自然。次世代を担う子ども達に、その価値を損なうことなく、いやその価値を向上させて引き継がなければならない大切な財産である。



私はこう思う!
「三原市総合福祉健康センター」

街角インタビュー

 来春4月開設に向けて着々と準備が進められている「三原市総合福祉健康センター」。だれもが健やかに、安心して暮らせる「保健・福祉」の充実したまちづくりを進めてゆくための拠点にするためには、行政はもとより、企業、ボランティア、市社協などの各種団体をはじめ、社会を構成するすべての人々が相互に交流・協力し合い、それぞれの役割を積極的に果たすことにより、社会全体が支え合う体制のもとで、充実した機能を考えてゆく必要があると思います。
 今、市民は、総合福祉健康センターをどのように捉え、考えているのでしょうか。街角でお話を伺ってみました。


 センターの開設は良いか悪いか聞かれれば、それは良いことだと思いますよ。ただ私にはあんまり用事がないなあ。私も年寄りだけど、体調が悪かったら病院に行くし、体の不自由な人にしても、専門的なリハビリをするのだったら病院や施設に行くでしょうし、このままでは今の福祉会館みたいに特定の人だけが使うようなセンターになるような気がしますよ。私もどんなものができるか詳しいことはわかりませんが、センターへ行けばこんなことができるよ、といった何かが必要なのでしょうね。(宮浦、73歳、男性)





 私はボランティアグループに所属しているのですが、総合福祉健康センターの中に、ボランティアセンターができると聞いています。私たちのような団体の者にとっては、大変ありがたいことです。どのような形のものかはよくわかりませんが、いろんなボランティア団体の人とも会え、情報交換できたりして今後の活動に役立てることができるのではないかと、今から楽しみにしております。    (本町、49歳、主婦)



 みんなが興味をもって集える何かが必要でしょうね。別に福祉とかにこだわる必要はないと思います。せっかく、駅前の一等地にできるのですから、そのメリットを活かして人が集まる施設にすればいいのではないでしょうか。例えば、今あちこちの町内会のコミセンでやっているような趣味や娯楽もセンターでやればいいでしょう。私の母も通っていますが結構楽しそうで、生きがいみたいですよ。たくさんのお金をかけてセンターを作るのですから、他にない三原ならではの福祉健康センターを作ればいいと思います。    (田野浦町、34歳、OL)


 市民のこうした意見を反映してこそはじめて総合福祉健康センターの機能が発揮できるものと思います。そしてその結果、センターが市民同士の互助意識を啓発し、市民参加の「健康と福祉のまちづくり」に対する機運を盛り上げる拠点となることを期待してやみません。
 「ひとに優しいまちみはら」の創造にむけて歩みはじめたばかりの三原市がまず考えなければならないことは、あらゆる人が相互に交流・協力し合い、人と人との結びつきが点となり、線となり、そしてやがて面となって、互いに支え合う社会を築くことではないでしょうか。





ありがとう。みんなの「もったいない絵日記」

 6月8日にリージョンプラザで行われたふれあいフェスタin三原で、(社)三原青年会議所は「もったいない絵日記」のイベントを開催しました。当日は雨にもかかわらず多数のお子さんが参加して絵日記を描いていただきました。この紙面を借りましてお礼申し上げます。誠に有難うございました。
 約150点余りの作品はどれも力作ばかりで、あらためて子どもたちの「もったいない」ことに対する意識の高さを教えられた気がします。その中で特に素晴らしかった3点を紹介いたします。
 私たち備後地方にある7青年会議所は「明るく、豊かで活力ある紅色の町=備後」の実現のために備後連邦会議を組織しています。右記要領で今回描いていただいた作品の他、備後の青年会議所に集まった作品を展示してまいります。是非、友だちや家族で誘いあわせてご来場下さい。


日時、場所
 8月9日(金)〜11日(日)(やっさ祭り期間中)
  ・三原駅舎東 うきしろロビー
 8月16日(金)〜18日(日)
  ・天満屋福山店


最優秀賞
「水を大切に」

牧野 寛子さん 11歳 小泉町

優秀賞
「古くなってもすぐ捨てないで」
徳永 さとみさん 糸崎町

優秀賞
「テレビを見ない時は消しておく」
花戸 淳美さん 11歳 西宮町



リサイクルで未来クル4


楽しみながらリサイクルを考えてみよう

 「リサイクル懇談会」(参加団体、三原市女性会連合会、地球にやさしい三原推進協議会、国際ソロプチミスト三原、三原パイロットクラブ、三原ベンチャークラブ、ブレニューネット21、(社)三原青年会議所 順不同・以下敬称略)ではリサイクルを推進するにはどう取り組んでゆけばよいかと懇談を重ねています。懇談会への参加団体の共催で計画しているリサイクル推進のイベントなどを今回は話し合いました。
 まず自分たちの身近でできることをイベントをとおして考えてゆきたいと思います。

子どもたちにリサイクルの 必要性を感じてもらおう。

 限りある資源を大切に使い、地球環境を守るためにリサイクル推進の必要性は毎回の懇談会や講演会で確認されてきました。また、現段階の三原のゴミの分別回収では来年から施行される容器包装リサイクル法の求めるレベルには不十分であることも取り上げられています。しかし、いざ自分たちの日常生活にたち戻ると懇談が要望の域にとどまっているところがまだまだあります。そこで、参加団体がそれぞれに行ってきたリサイクルへの取り組みをイベントとして三原の人たちに投げかけてみようと計画しています。特に次世代を担う子どもたちをメインにして楽しめるイベントでリサイクル推進の認識を深めようと思います。
 次回は、このリサイクルイベントの具体的な内容を報告させていただきます。一日中、楽しく、ワクワク過ごせるイベントになるよう取り組んでゆきたいと思います。

ぐるっと回れリサイクル街道パート2

 懇談会参加団体の国際ソロプチミスト三原では、私たちが身近に取り組める“地球を救うかんたんな5つの方法”をとおして環境保護への認識を深められています。その中からゴミについての5つの方法を紹介します。

(1)ものはとことん大切に
 便利な生活がこわいのです。ゴミの山が公害問題に発展します。ゴミの量を少なくする。何度も使う。再生して使う。これしか地球を救うみちはないでしょう。時間が経てばすべてゴミになることを思って“もの”は大切に長持ちさせましょう。
(2)ゴミは分別回収へ
 ゴミは時代と共に変わり、ガラス・プラスチック・大型ゴミ・木材・コンクリートなどなどあります。焼却場も埋立場も満杯です。ゴミを減らす手立てに分別回収があります。資源ゴミは再生用にまわし、生産費用と原料の節約になります。
(3)缶・ビン・紙のリサイクル
 再利用できるものはゴミではなく「資源」です。“あちらを立てればこちらが立たず”でもリスクの少ない方を選びましょう。日本では1991年リサイクル法が施行されています。再生品であるエコマーク商品を探して使いましょう。
(4)ゴミになるものはなるべく買わない
 過剰包装や袋はできるだけ断りましょう。使い捨て商品の2〜3割は容器代です。必要以上に野菜を買い、使い切れずに捨てていないでしょうか。牛乳はビンの宅配がゴミの減量につながります。
(5)ゴミの行方・清掃工場・埋立地を見学
 膨大な設備と費用がゴミ処理に使われており、埋立地はもう一杯です。処理費用を減じ税金の節約にもなるゴミの減量に努力せずにはいられないでしょう。



1996年度(社)三原青年会議所 新入会員紹介

 3ヶ月の仮入会員期間を経て下記のとおり、9名を(社)三原青年会議所に迎えることが出来ました。これからは総勢82名の会員で「明るい豊かなまちづくり運動」に取り組んで参ります。これからも皆様の温かいご支援、ご鞭撻を賜わりますようお願いいたします。

石井盛智
明治生命保険(相)
三原市本町1577-15

大形利恵香
かもめ信用金庫
三原市港町669-3

完山哲夫
完山商店
三原市宮浦3丁目16-9

栗田勝司
(株)栗田工業所
三原市中之町南

小島信章
学校法人龍松学園・私立幼稚園昭和園
三原市東町459

河城克巳
河城石材店
三原市小泉町垣井

本田光一郎
(有)本田石材工業
三原市東町5000-3

松浦弘路
松浦生花店
三原市西町1197

山本亀由
(有)山本住設
三原市沼田東町両名641


「市制施行60周年記念」

第21回三原消防まつり


と き 
 7月27日(土)午後5時から7時まで
ところ 
 リージョンプラザ屋外広場・三原市消防署
アトラクション
 はしご車試乗・放水体験・ミニ消防車試乗
 ビンゴゲーム・防火サイコロ・水鉄砲
 綿菓子・ポン菓子プレゼント・その他
主  催
 三原市消防本部(署)・三原市消防団
 三原市危険物安全協会・三原市防火対策協議会



第21回三原やっさ祭りのご案内



8月9日(金)
踊り
10日(土)
踊り
11日(日)
花火

 詳しくは、7月下旬に各戸配布されるガイドブックをご参照下さい。


やっさ祭りに関するお問い合わせは、

三原市皆実町1331-1 三原商工会議所内 三原やっさ祭り実行委員会まで

TEL 0848-62-6155


8/9(金)

オープニングイベント
●17:30〜19:15●メインステージ

松田聖子そっくりさん     オープニングゲスト
神田聖子ときめきコンサート  川野太郎オンステージ
    

8/10(土)

●18:00〜18:30●メインステージ

野々村真オンステージ

8/11(日)

花火大会
●20:00〜21:00

交通規制図

19:00〜21:30車両通行禁止


やっさ踊り

交 通 規 制

9日 ――
10日 ――

やっさ踊りコース



踊り出場チーム名簿

(7月5日現在・順不同)

9日(金) やっさ踊り出場チーム


アートライト工業(株)
エネルギアやっさ会
国際交流やっさチーム
栄会
山  陽  乳  業(株)
Shall We やっさ! Let's go 寿波苑
JR 三原地域鉄道部
ダ イ フ ク 興 産(株)
ちづか恋々連
中国新聞備西会
中小企業連合お祭り隊
テイジン
帝人化成
パイオニア
ふるさとやっさ振興会
広島県立保健福祉短期大学乱舞隊
三原青色申告会・三原納貯連連合チーム
三原市役所
(社)三原青年会議所
三原専門店会・エース・シティホテル連合チーム
三原中央ライオンズクラブ
宮浦商工振興会
(有)ヤ ッ サ 饅 頭 本 舗
友好会
リョーコー
天満屋三原店
酒盛会

10日(土) やっさ踊り出場チーム

アトム
浮城スポーツクラブ
円一町内会
大田の庄やっさ
おばたクリニック
かもめしんきんチーム
元気会
栄会
山 陽 建 設(株)
下宮モータース
小規模作業所 ひまわりの家
ジャスコ三原ショッピングセンター
シルクロード
城町雑偽団
生協ひろしま三原支所
宗郷ヤッサ会
大日本印刷広島ミクロ(株)
ちづか恋々連
中国銀行
中小企業連合お祭り隊
帝人化成
トスコ
中之町やっさ会
西川ゴム労働組合三原支部
(株)橋 本 組
(有)原 田 水 産
広島銀行やっさ会
広島県信用組合三原支店
備中三原
深町やっさ会
ふるさとやっさ振興会
フラワーショップ ふじもと
本町連合町内会
三原看護専門学校
三原健勝苑
三原市医師会病院チーム
三原市民生児童委員連合協議会・社会福祉協議会
総合病院 三原赤十字病院
医療法人大慈会 三原病院
三原やっさ会
三原やっさ踊り保存会
三原やっささわがん会
ミッキーマウス
館町やっさ会
(株)や っ さ 石 油
八幡やっさ会
YAYOIバトンスクール
友好会
郵便局チーム
医療法人 里仁会
(株)リ ョ ー イ ン
和田町やっさ会
三原美装社
天満屋三原店
広大附属同期会
酒盛会
ていじんサンロード

10日(土) 子どもやっさ出場チーム

一学区子供会
テイジン児童部
港町子供会
宮沖町子供会連合会
明神南子供会
YAYOIバトンスクールジュニア


ちょっと一言

●水道料金の値上げをどう思いますか

 夏が近づくと、一昨年の水不足を思い出します。三原は古くから水に恵まれ、周辺の市町村へ供給しているほどの水の都ですから、県内や全国的に見ても、水道料金が安いとは聞いていました。
 しかし、今年一挙に44%の値上げが発表され、市民の十分な理解を得る事なく施行されたと感じているのは、私だけではないと思います。値上げに対する説明は本当に十分になされたのでしょうか。約1.5倍の値上げを決めたのはなぜでしょうか。上下水道を合わせると高額な料金を納めるようになります。他の市町村より安いから横並びの値上げという、相対的な理由ではなく、なぜ必要かを明らかにし、増額した収入をいかに活かして行くのかをはっきりとしていただきたいものです。
(城町・主婦)


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